2024年7月20日(土)、5年ぶりにみなさまをお迎えしての、国立国語研究所オープンハウス「ニホンゴ探検2024」を開催しました。当日は猛暑にもかかわらず1,000名を超えるご来場をいただき、「こんなにも多くの方が国語研に興味をもってくださるとは!」と、喜びと驚きの声を上げておりました。

国語研の建物にも装飾が施され、オープンハウスの準備が整いました。さあ、ニホンゴ探検が始まります!
暑い中、既に多くの方がお待ちくださっていたため、急遽、予定を繰り上げてスタートしました。

どうして世界中のことばには似たところ、違うところがあるのでしょうか? まず、わたしたちが普段使っている日本語の「語順」について考えてみましょう。解説と出題は梶川康平先生。

さらに、世界中の言語の主語・目的語・動詞の並び順をみてみましょう。語順から、ことばの不思議が見えてきます。(※地図出典(WALS Online))

みんなはどんなふうに丁寧な言葉と普通の言葉を使っているのかな? なぜ丁寧な言葉を使うのかな? 解説と出題は田中弥生先生。

わたしたちが無意識に使っている「丁寧な言葉」について考えてみます。

中国の南部に住んでいる少数民族・チワン族の「色」は、日本語の色彩表現とどう違うのかな? 解説と出題は黄海萍先生。

チワン族の色彩表現を学ぶことで、お互いの文化理解を深めることができます。黄先生の美しい民族衣装も人気でした。

ひとつ・ふたつ・みっつ、いち・に・さん、ワン・ツー・スリー。日本語には3種類の数え方があります。どうして3つあるのでしょうか? 解説と出題は岡田純子先生。

日本語の数・数え方と語種の関係を知り、日本語の語種の由来と役割、その言語変化の原因について考えてみます。

日本語では、子音の後ろに(ほぼ)かならず母音がくっついています。でも、その母音が消える時があります! どんな時に母音が消えるのでしょうか。解説と出題は今井てるみ先生。

のどに手を当て、声に出して振動を確かめることで、普段は見過ごしている母音の無声化が実感できました。

わたしたちの身近にある「略語」について考えてみましょう。略語が定着するのはなぜなのでしょうか。解説と出題は烏⽇哲先生。

パソコン、食パン、ドタキャン……等々、なぜことばを略す必要があったのかな?

どう?重いかな? これは何の道具だろう? 展示してある蚕のまゆや養蚕の道具に、実際にさわって学習することができました。

機織りってどうやるの? どんな織物ができるんだろう?小さなお子さんも興味津々でした。

TOPPING Matthew Wayne 先生による、八重山の童謡「あーめーまー」の解説。童謡を実際に歌いながらの紹介です。

「うでぃゆ まいから うやーびかい」。石垣市新川のことばを使った「スマムニラジオ体操(第1)」をここで実践! みなさん非常にノリがいいです。

山田真寛先生がシマムニで歌うのに合わせて、みんなで一緒に手遊び歌。演奏しているのは三線です。大人もこどもも、とっても和やかな雰囲気でした。

カラフルな国語辞典をめくりながら、たくさんの方が熱心にしりとりワークを解いています。こども向けだと思われがちなワークショップですが、大人だってはまります。4文字しりとりから7文字しりとりまであり、次々とより長い文字の問題に挑戦したくなる不思議な魅力があるんです。

国語辞典かるたコーナー。取りふだには文字と絵が、読みふだには国語辞典で調べた意味が書かれています。柏野和佳子先生の読み上げる声に合わせて、われ先にと取りふだに手を伸ばします。

みんなで投票企画 : 「かっこいい」ってどう言ってる? 来場者に年代別の色シールを貼ってもらうことで、各年代が使うことばが見えてきます。気になる投票結果はこちらをクリック!

講師の話に引き込まれて、それぞれ30分の講義はあっという間に終わりました。
会場には多くの補助いすを並べたつもりでしたが、立ち見が出るほどの盛況でした。
ことばのミニ講義「ことばを「残す」には?」

ことばが「消える」ってどういうこと? ことばを「残す」にはどうしたらいいの? 講演の中では、聴衆が自分の考える解決策を書く時間も取ってあり、多くの方が熱心に聴いて、考えていました。
研究者トーク「人の移動を表す言語表現:実験から言語を比較する」

人や事物が移動することを表す表現は諸言語でどのように違うのでしょうか。難しいテーマに思えましたが、わかりやすいと好評でした。松本先生のユーモラスなひと言に、会場が笑いに包まれる場面も。

研究資料室の入口で、山形県鶴岡市での言語調査を解説をする高田智和先生。共通語化に関する60年におよぶ定点・経年調査です。

国語研が1970年代に制作した『日本語教育映画 基礎編』の紹介。最も早い時期に制作された映像教材です。解説は福永由佳先生。

ことばを調べるときの強力なツールが「コーパス」です。なじみの薄いツールかもしれませんが、実はわたしたちの大変身近なところに使われています。中央は小磯花絵先生です。

コーパス(BCCWJ少納言)利用体験コーナー。『少納言』はWebで公開されており、登録なしでどなたでもご利用いただけます。

国語研が提供する大学院教育の課程について紹介するコーナーです。

入学を検討していらっしゃる方に、所員と在学生が喜んで相談に乗りました。

ご自由にお持ち帰りくださいコーナー。おもしろい刊行物が見つかったと喜ぶ声も。

当サイトの「ことばの疑問」コーナーを展示に仕立てた「ことばの疑問めくり」。ニホンゴ探検でも楽しんでいただけました。

一家で『日本言語地図』を紐解いているところです。全国各地の方言で、どのような語形や発音がどこに現れるかを項目ごとに表示した地図集です。地図画像はWebでも公開されています。

アンケート記入コーナー。たくさんの方から温かいお声をいただきました。ありがとうございます。来年またお会いできますように!
お帰りになるみなさまから聞こえてくる「楽しかったね」ということばは、所員の宝物です。ぜひ来年もいらしてください。それでは当日の様子を、写真を中心にレポートいたします。
「ニホンゴ探検2024」5年ぶりの一般公開 当日レポート

暑い中、既に多くの方がお待ちくださっていたため、急遽、予定を繰り上げてスタートしました。
にほんご☆スタンプラリークイズ
探検にいらっしゃった方がまず向っていたのがこのコーナー。スタンプラリークイズは、先生の解説を聞いてクイズに答え、全問正解すると景品がもらえるイベントです。先生の解説から思いもよらなかった日本語のヒミツを知って、考えて、また次の問題へ……。6つのポスター発表に、れきみんワークショップを加えた7つのブースは常時大盛況でした。
「ことばの並び順」


「丁寧な言葉 普通の言葉」


「中国チワン族の色彩表現を学び、日本語との比較をしてみよう!」


「日本語の数え方の不思議」


「音が消える?!」


「長いことばをみじかくした略語」


れきみんワークショップ
立川市の歴史・民俗に関する資料を所蔵、保管、展示している立川市歴史民俗資料館(れきみん)さんの出張展示です。かつての立川の産業であり伝統文化でもある、桑の生産や養蚕、機織りについての展示が行われました。


琉球ことばの旅
奄美や沖縄のことばは、琉球諸語と呼ばれ、話者が減少し消滅の恐れがあるとされています。こちらのコーナーでは体操、歌、絵本、映像を交えながら、シマムニ(島ことば)などとも呼ばれるそれらのことばに、楽しく親しめる「ことばの旅」が体験できました。意外と(?)芸達者な言語学者をご覧ください。



辞書引きコーナー
このコーナーでは、国語辞典を使ってしりとりワークを解いたり、かるたを作ったりして、国語辞典に親しみます。



ことばのミニ講義 & 研究者トーク

会場には多くの補助いすを並べたつもりでしたが、立ち見が出るほどの盛況でした。
ことばのミニ講義「ことばを「残す」には?」
横山晶子先生

研究者トーク「人の移動を表す言語表現:実験から言語を比較する」
松本曜先生

YouTubeでアーカイブがご覧になれます
図書室・資料室ツアー


使える!コーパス


総合研究大学院大学 日本語言語科学コース 紹介・相談コーナー


その他のコーナー




【お詫び】
当日の混雑により、長時間の順番待ちを発生させてしまったり、お待ちの方に適切な案内をすることができなかったりしました。イベント全体を通してこちらの準備が不足しておりましたことをお詫び申し上げます。