国立国語研究所の研究者が関わった書籍を紹介します(2024年1〜6月発行)
日本語の大疑問2

国立国語研究所〈編〉
幻冬舎、2024年1月
本書は、国語研ウェブサイト「ことば研究館」の人気コーナー「ことばの疑問」から生まれた本で、2021年に刊行された『日本語の大疑問』(幻冬舎新書)の続編です。一般の方が日本語について抱く疑問に、国語研内外の専門家32名が分かりやすく回答しています。取り上げた疑問は、過去および現在の日本語の発音・文字・語彙・文法、さらに敬語や方言や若者語、外国人への日本語教育など幅広いジャンルにわたり、どこから読んでいただいてもかまいません。私たちの予想を大きく上回る反響があった前作と同様、ぜひ多くの方に手に取っていただきたいと思います。きっと新しい発見があることでしょう。
日本語・琉球諸語による歴史比較言語学

平子達也、五十嵐陽介、トマ・ペラール〈著〉
岩波書店、2024年3月
本書は、日本語、琉球諸語、八丈語からなる日琉諸語に焦点を当てた比較言語学の概説書です。従来の優れた概説書はほとんどが印欧語族を主題としていましたが、本書は日琉諸語を例に、比較言語学の基本概念と最新の研究成果を解説しています。これにより、日本語の比較言語学的研究に関心のある読者にも親しみやすい内容となっています。国内では約半世紀の間、日琉諸語の比較言語学的研究が学術的な領域として十分に評価されてきませんでしたが、本書はこの研究領域の発展を目指しています。
スマホは辞書になりうるか―日本語学習者の辞書引きの困難点と指導法―

石黒圭、吉甜、佐野彩子〈編〉
明治書院、2024年5月
日本語クラスで、紙の辞書を持参する留学生を見かけることはありません。代わりにスマホ1つで授業に臨む時代になりました。しかし、スマホは本当に辞書の代わりになるのでしょうか。私たちは、世界の日本語学習者110名がスマホをどのように辞書として使用しているのかを調査しました。Google、Yahoo!、MOJi辞書、NAVER Dictionary、Mazii、Jisho.org……、さまざまです。しかし、これらのアプリを検索しても知りたいことばの意味にたどり着けないとき、日本語学習者はどうすればよいのでしょうか。また、現場の日本語教師はどんなアドバイスができるのでしょうか。本書は、日本語学習者の語彙検索に役立つ方法を考察した12本の論文集です。
新版 論文・レポートの基本―この1冊できちんと書ける!―

石黒圭〈著〉
日本実業出版社、2024年2月
オープンサイエンスの進化により、研究資料や先行研究をネット上でどう効率的に収集するか、また、テキスト生成AIの出現により、ChatGPTなどを論文・レポートの執筆にどう役立てるか、学部生も大学院生も十分な知識が必要な時代です。本書は、時代に合わせた『論文・レポートの基本』の改訂版です。
パソコンがあればできる! ことばの実験研究の方法 第2版

中谷健太郎〈編〉、青木奈律乃、浅原正幸、有賀照道、木戸康人、田中幹大、中谷健太郎、中野陽子、長谷部陽一郎〈執筆〉
ひつじ書房、2024年5月
本書は、初心者向けに心理言語実験の実践的な手法を紹介する本です。容認性調査からコーパス検索まで、多彩な研究手法を詳細に解説し、最新のオンラインツールにも対応。実験に基づく言語研究に興味がある方にお薦めの一冊です。
川平方言会話集
川平老人クラブ寿会、セリック・ケナン、麻生玲子〈編〉
国立国語研究所研究系、2024年2月

基礎日本語文法 第3版
益岡隆志、田窪行則〈著〉
くろしお出版、2024年3月

南琉球・宮古語 池間方言辞典 西原地区版(第2版)
仲間博之、田窪行則、岩崎勝一、五十嵐陽介、ダニエル・ワイマーク、中川奈津子〈編著〉
国立国語研究所、2024年3月

マインクラフトでおぼえる ちょっとむずかしい言葉1205
小木曽智信〈監〉
西東社、2024年3月

北京日语学习者历时语料库与日语教学
林洪、徐一平、迫田久美子〈主編〉、張林、野山広、石黒圭、岩崎拓也〈編〉
中国国际广播出版社、2024年4月
